めぐろシティカレッジ叢書7
世界の砂漠
その自然・文化・人間
堀 信行・菊地 俊夫(編・著)
概要
『世界の砂漠 —その自然・文化・人間—』は,全世界の1/3の面積をもつ砂漠地域の自然環境・文化・歴史から,砂漠の存在の重要性,砂漠の将来についてなど,世界の砂漠を様々な切り口から解説した書です。アラビア・アジア・オーストラリア・アフリカ・北アメリカ・南アメリカについて地域別に展開しました。
説明
著者プロフィール
- 堀 信行:1943年生まれ。名古屋で育ち,1967年,広島大学教育学部卒業。同大学院文学研究科地理学専攻入学。1968年,東京都立大学理学部助手。理学博士。1978年,広島大学総合科学部講師,助教授。1992年,東京都立大学理学部助教授・教授を経て,現在は首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授。この間,サンゴ礁地形をはじめ,アフリカなど熱帯地域の環境地理学的な研究を行うとともに,風景論風土論も展開している。
- 菊地 俊夫:1955年,栃木県生まれ。筑波大学地球科学研究科修了。理学博士。群馬大学教育学部助教授,東京都立大学理学研究科助教授を経て,2007年から首都大学東京大学院都市環境科学研究科教授。専門は人文地理学,特に農業,農村地理学,オセアニア・ヨーロッパ研究,土地利用研究。1988~89年ニュージーランド・オークランド大 学,1997年オーストラリア・シドニー大学客員教授。1994年から2002年まで中国科学院地理研究所客員研究員。
- 堀内 正樹:1952年,長野県生まれ。東京都立 大学大学院社会科学研究科博士課程満期退学。文学修士。二松学舎大学文学部専任講師,広島市立大学国際学部助教授,同教授を経て,2002年から成蹊大学文学部教授。国立民族学博物館特別客員教授を併任。専門は社会人類学,中東地域研究。1985年から87年まで在モロッコ日本国大使館専門調査員。
- 荒見 泰史:1965年,東京都生まれ。中国復旦 大学中国語言文学系博士課程修了。文学博士。浙江大学古籍研究所博士后,副教授,明海大学外国語学部助教授を経て,2006年から広島大学大学院・総合科学研究科准教授。専門は中国文学,中国古典文献学,敦煌学。2006年から国立歴史民俗学博物館共同研究者。
- 矢ケ﨑 典隆:1952年,石川県生まれ。カリフォルニア大学(バークレー校)大学院地理学研究科修了。Ph.D.(地理学博士)。筑波大学地球科学系講師,横浜国立大学教育学部助教授を経て,現在,東京学芸大学教育学部教授。専門は地誌学,アメリカ研究,文化地理学。
- 岡 秀一:1946年,東京都生まれ。東京都立大学大学院理学研究科修士課程修了。理学博士。首都大学東京大学院都市環境科学研究科准教授。専門は自然地理学,特に植生地理学。
目次
第1章 世界の砂漠—その分布と特性(堀 信行)
第2章 アラビアの砂漠—アラビア半島とシナイ半島の人々の生活と文化(堀内 正樹)
- アラビア砂漠の環境認識
- シナイ半島の人々 -語りと歌にあらわれた砂漠の生活
- 砂漠の人生—イーサー翁からの聞き書き
第3章 アジアの砂漠—タクラマカン砂漠、その自然・歴史・生活文化(荒見 泰史)
- タクラマカン砂漠の現在
- タクラマカン砂漠周辺の歴史
第4章 オーストラリアの砂漠(菊地 俊夫)
- 赤く乾いた大地—オーストラリア風土への誘い
- アボリジニーの原風景とドリーミング
- 挑戦と挫折、そして保全の歴史
第5章 アフリカの砂漠—サハラ砂漠、変化し続ける自然とゆれ動く人間(堀 信行)
- サハラ砂漠はなぜそこにあるか
- 変化し続けるサハラ砂漠
- 砂漠化、その自然的要因と人為的要因
第6章 北アメリカの砂漠(矢ケ﨑 典隆)
- 「アメリカ大砂漠」から牛肉産地へ
- 砂漠の灌漑開発
- 健康ユートピアの誕生
第7章 南アメリカの砂漠(岡 秀一)
- なぜそこが砂漠なのか
- 砂漠に花開いた古代文明
- アタカマ砂漠の人々
第8章 砂漠の将来—まとめにかえて(堀 信行)
おわりに(菊地 俊夫)